ONCE UPON NOW 1873-2023
2023年春
東京
1873年のウィーン万国博覧会は、日本の歴史にとって大きな節目となるものでした。数世紀にわたる鎖国の後、日本が初めて世界に向けて自国をアピールする機会となったのです。
建築家、大工、造園家など日本の職人によって作られたパビリオンには、ウィーン万国博覧会の2年前から日本全国で収集された数千点もの優れた美術品や工芸品が展示され、高く評価されました。
150周年を記念して、オーストリア文化フォーラム東京は、オーストリアのアーティスト、ヨハンナ・リードルに、日本の参加と日本館を現代的に表現する作品を委嘱しました。
ヨハンナ・リードルは、「Once Upon Now 1873-2023」(OUN)をパフォーマティブなビデオとサウンドのインスタレーションとして制作し、東京・上野の東京藝術大学陳列館ギャラリーで展示しました。
「OUN」は、現代的な立ち位置という形で、異文化交流のプラットフォームとしての機能を果たしました。東京に設けられた一体感のあるパビリオンとして、このインスタレーションは、文化の間に存在するさまざまな空間で遊びながら、グローバル化した時代の西洋と東洋の二元論を曖昧にする「もしも」を操作しています。